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FUEでM字修正を行った症例『FUEで治療したM字修正の症例』

Lesson 10. FUEでM字修正を行った症例

30歳代前半、M字修正に若干生え際の真ん中に移植毛を追加すると500グラフトでは足りなくなります!
FUE:800グラフト。

術前術後写真

【術前】
HN分類(➡ 男性のAGAのHN分類表をご参考ください。):3型。
薬剤を使用していない症例。
元々若干のくせ毛だが、薄毛を隠すためにパーマをあてているとのことです。
M字部を修正したいとのご希望でご来院されました。
遺伝歴は不明なので、将来的なAGAの進行度の推測は難しい症例です。現時点では急速にAGA脱毛が進みそうな感じではないので、今後、AGA脱毛の進行に気づいた場合は、脱毛治療薬の早期使用が重要となる症例です。

遺伝的素因:遺伝歴は不明です。
ドナーの状態:後頭部のドナー密度は低密度で、1本毛が多い症例でした。
術式の選択:大きな問題は、ドナー密度が低いことです。
これは、毛穴自体が少ないばかりではなく、1つの毛穴から出る3本毛が少なく1本毛が多いのもデメリットです(➡ FUEで行う場合、ドナー低密度は大問題!)。

ドナー密度が低く、くせ毛である場合は、FUEを行った場合、平均より採取毛の切断や損失は多いだろうと予測できます。しかし、ご年齢が若いため、1回くらいであれば、FUEにチャレンジしてみてもよいでしょう!
なぜなら、実際には一度FUEを行ってみないと、切断率がどのくらいとか、損失率がどのくらいか、とか、はっきりとわからないためです。
実際にFUEを行ってみてはじめて、切断や損失が多いか少ないかがわかり、悪ければ2回目以降の植毛術でFUTを自信をもって選択できるようになるからです。つまり、十分納得して術式選択ができるようになります。
また、1回目にFUEを選択した場合は、良いグラフトを選択的に採取することが多く、初回と同じFUE採取部位からグラフトを採取する時は初回手術よりも劣っているグラフトが残っていることが多く、1回目ほど良い植毛結果に恵まれないこととなります。
このようなことを考慮すると、FUEを選択する場合は、将来の植毛回数が少ないことが条件になります。何回も植毛しなければならないと予想できる場合は、はじめからFUTを選択するのが理想です。
また、ドナー密度が低い方は、将来採取できる毛髪が少ないことを意味しているので、年齢とともにAGA脱毛進行の兆候が見られた場合は、遅れることなく脱毛治療薬の開始を早急に行うのが賢明です。

【手術評価】
平均移植密度40グラフト/㎠で移植しています。
FUEの評価
FUEで最も評価すべき検査は、毛包切断率です。この例では、毛包切断率(➡ Step3『Proの植毛術』をご参考ください。)は5%でした。また、グラフト損失率は19%でした。以上の結果から、切断率は年齢相応ですが、損失率が多いため、今後の植毛術ではFUEを推奨できません。
したがって、脱毛進行の兆候があれば、薬物治療を早期に開始し、植毛術を検討する場合はFUTを選択することを推奨します。

【手術結果 - 術後1年目】
術後評価は術後1年目で判断します。想定通りの結果となっています。

(2023年1月 K. Yamamoto記)

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