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後頭部を剃毛するShaved FUEとヘアスタイル-Part II-『ツーブロックにした場合』

Lesson27. 今回も一般的なFUEでのヘアスタイルを考えてみる

30歳代後半、男性。生え際を適正位置で移植。
後頭部を剃毛するFUEで1000グラフトを採取した場合、ツーブロックにするとどうなるのか見てみましょう。
FUE、1000グラフト(最終グラフト数:1003グラフト)。

術前・術後写真

【術前】
20才中頃から生え際の後退が始まり、5年前から脱毛予防薬を個人で使用しているが、生え際の改善がこれ以上期待できなないため、植毛術目的でご来院されました。
もともと額は狭いようですが、ほぼ適正位置の生え際ラインで移植することになりました。
HN分類(➡ 男性のAGAのHN分類表をご参考ください。):
典型的なAGA3型です。
薬剤の使用:ご来院の5年前からフィナステリドとミノキシジルを個人で使用しています。
遺伝的素因:父が7型のAGAです。
ドナーの状態:頭髪は少し細いですが、密度は平均的です。
術式の選択:血縁者に高度AGA脱毛者が存在しますが、薬剤使用を継続する意思があり、ドナー条件も悪くないのでFUEを選択しています。

【手術評価】
移植デザイン:上述したように、本来額は狭い方ですが、ほぼ標準的な生え際ラインを設定しています。
FUEの評価
FUEで最も評価すべき検査は、毛包切断率です。この例では、毛包切断率(➡ Step3『Proの植毛術』をご参考ください。)は7%でした。また、グラフト損失率は7%でした。ご年齢を考慮すると、ほぼ平均的な結果でした。今後、薬剤使用を継続することによって、AGA脱毛の進行はかなり抑制されると考えられますが、遅い脱毛進行速度であれば、40才以上でもFUEを行ってもよいかもしれません。

FUEで後頭部を剃毛した場合

【手術結果 - 術後3ヶ月目・6ケ月目・1年目】
移植部:この症例では、術前からすでにミノキシジルを服用していますので、一度脱毛した移植毛も術後3ヶ月目で(まだ細い毛ですが)ほぼ再発毛してきています。
術後6ヶ月目で、生え際はほぼ完成し、1年目でほとんどの移植毛は長く伸びています。太く伸びた移植毛はクリップでとめることができるようになっています。

【FUEのドナー部の経過】
まず、図の上段の左と真ん中の写真を見てください。
植毛術を行うにあたって、ツーブロックのヘアスタイルにしています。1000グラフトの採取部位は、後頭部の上部の頭髪で大体隠れています。普通に見ても現在では自然なヘアスタイルですので、違和感はほとんどありません。
上段の右の写真は、術後8日目の採取部を示しています。
FUEでくり抜いた小さい穴は赤みはありますが、すべて閉じて治癒してしまっています。引き続き後頭部上部の頭髪で採取部を隠せますが、採取した小さいキズも周囲の頭髪が伸びてくることによってさらに目立ちにくくなってきます。
下段の左と真ん中は3ヶ月目の写真です。一般的な後頭部の刈り上げですが、小さいキズの赤みもなくなりわからない状態になっています。
下段の右は1年目目のドナー経過です。
後頭部の頭髪をある程度伸ばす方にとっては、後頭部を気にすることはなくなります。

(2025年2月 K. Yamamoto記)

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