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FUEのドナーの点状のキズは目立つんですか?FUEのドナーについて考えてみましょう。

Lesson 17. くり抜きの密度が少ない時は短髪にしてもドナーは目立ちにくいことがわかります!

40歳代であるが、AGAの脱毛進行度が低いためFUEを選択!
1回くらいのFUEでは、短髪にしてもドナーはほぼ目立ちません。
FUE: 1000グラフト。

術前術後写真

【術前】
HN分類(➡ 男性のAGAのHN分類表をご参考ください。):3型。
特にM字脱毛の形が気になるということで、植毛術のご希望でご来院されました。
典型的なAGA 3型の症例です。薬剤の使用もせず、40歳代であっても3型ですので、急速に重度AGA、すなわち、AGA 5型以上に脱毛が進行する例ではありません。
したがって、本来であれば、40歳以降であれば、移植毛の損失を考慮すると、FUTを選択するのが基本ですが、FUEが許容できる状態です。
このようなカウンセリングを行った後、FUEを選択されています。

遺伝的素因と年齢:父型は2-3型、母方は2~6型まで見られます。
ドナーの状態:ご年齢的に平均的な密度です。
術式の選択
上記の如く、FUEをご選択されています。

【手術評価】
M字部の移植面積は25㎠、移植密度40グラフト/㎠で移植術を行っています。
FUEの評価
FUEでまず重要な検査は、毛包切断率です。この例では、毛包切断率(➡ Step3『Proの植毛術』をご参考ください。)は6.5%でした。
また、損失されたグラフトを含めた毛包切断率自体が3%と推定されました。結果的に、許容範囲内でした。
今後、万が一、植毛術を行う場合、AGA脱毛の進行具合と今回の数値を参考にして術式を選択することになります。

術後ドナー部

【手術結果 - 術後6ヶ月目と1年目】
術後6ヶ月目及び1年目の結果は、通常の通りの経過を示しています(写真を参考)。

【ドナーのキズ -1回のFUE後のドナーの経過】
写真を見ると、術前から大きなキズがあります。このキズは目印になります。写真のように、頭髪が伸びても場所がわかりやすいと思います。
グラフトのくり抜きは、左側にある大きなキズの中腹から下の領域から採取しています。
1週間後の写真でわかるように、何となく赤い領域がくり抜かれた部分です。1週間も経つと1㎜位の小さい無数の穴はすべて閉じてしまうので、外見上は正常な状態に戻ってしまいます。
このように、1週間未満という短期間でドナーのキズをほとんど気にせずに、患者さんから見ると、気にせず放っておいても勝手に治ってくれるので、ケアが全くいらないと感じるわけです。

FUEが1回くらいであれば、引き抜いた毛穴(無毛のキズ)の数は残っている毛穴の数よりも圧倒的に少ないので、その後も密度の低下が気にならないというわけです。このことは、患者さんにとっては大きな利点になります。
しかし、注意しなければならないのは、”引き抜いた部分の頭髪はなくなってしまって、再生はしない”ということです。したがって、FUEでのくり抜きを同じ場所から何回も行うと、当然、ドナー(後頭部)もスカスカになってしまうので、場合によっては、FUTの線状のキズよりも醜くなってしまうのです。

(2023年5月 K. Yamamoto記)

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