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短髪を好むヘアスタイルでの植毛術『FUEでの手術例』

Lesson 16. 短髪を好む場合の術式の選択はどちらがよいでしょうか?
また、目立つ瘢痕部がある場合、同時に移植はできますか?

40歳代、短髪を好むヘアスタイルのため、FUEを選択!
前頭部の真ん中に目立った瘢痕部も同時に修正!
FUE:1000グラフト。

術前術後写真

【術前】
HN分類(➡ 男性のAGAのHN分類表をご参考ください。):3型。
前頭部の毛量が減ってきて、気になったために植毛術をご検討されて当院にご来院されました。
典型的なAGA3型で、額は高い位置にあり、植毛術の適応です。

しかし、ここで1つ考えなければならないのは、スキンヘッドではないものの短髪のヘアスタイルを好むということです。この場合、移植部は問題ないのですが、ドナーのキズのことを十分に考えておかなければなりません。なぜなら、短髪の場合は、後頭部はより短く刈り上げることが多いためです。
したがって、線状のキズとなるFUTはなかなか選択しにくいのです(私の方法では、ほとんどの方はFUTであっても短髪にしたとしてもキズは目立たないのですが、体質的に1%程度の方でキズが開く場合があるからです。

また、カウンセリング時にご本人が気にしていたわけではありませんが、術前の写真で見るとわかるように、真ん中の分け目の左側に斜めに目立った線状のキズが見られました。
このキズに関しては、ど真ん中にあって目立ち易いので、同時に植毛術を行うこととしました。

なお、今回の場合は、AGA脱毛の進行予防のためにしっかりと薬剤を内服されているので、FUEを選択しています。

遺伝的素因と年齢:父方が6~7型で、母方は4~6型が確認できます。したがって、薬剤内服でAGAの脱毛進行をできるだけストップすることが重要なのがわかります。
ドナーの状態:後頭部のドナーの密度は若干低めです。
術式の選択
通常、40歳以上のご年齢の方にFUEを勧めることはありません。しかし、上述したように、短髪のヘアスタイルであるためにFUTを最初から選択しにくいということと、脱毛進行予防薬の服用を継続するということですので、初回手術においてFUEをトライしてもよいと説明いたしました。最終的に、FUEを選択されています。

【手術評価】
移植面積は25㎠、移植密度40グラフト/㎠で移植術を行っています。
FUEの評価
FUEでまず重要な検査は、毛包切断率です。この例では、毛包切断率(➡ Step3『Proの植毛術』をご参考ください。)は7%でした。
また、損失されたグラフトを含めた毛包切断率自体が8%と推定されました。結果的には、ご年齢的に問題ない結果でした。
今後、万が一、植毛術を行う場合、AGA脱毛の進行具合と今回の数値を参考にして術式を選択することになります。

術後ドナー部

【手術結果 - 術後6ヶ月目と1年目】
術後6ヶ月目の時点で、ほぼ結果がでています。
1年目では、移植毛もなじんでいるのがわかります。
また、術後1年目の分け目の写真を見るとわかるように、前頭部にあった線状のキズは、全くわからない状態になっています。
キズに移植する場合は、皮膚移植も併用します。皮膚も同時にしっかり移植することによって完全な瘢痕ではなくなるというわけです。その結果、さらに、周囲の頭皮になじむのです。

【ドナーのキズ - 術後1年目】
下の写真は、術後3ヶ月、術後6ヶ月、術後1年目のドナーのキズを示しています。1回でのFUEでは、ほぼ目立たない状態を保っています。

(2023年4月 K. Yamamoto記)

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