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ミノキシジルによる顔面多毛症の症例『薬剤治療の限界』

Lesson 12. 顔面多毛症とは?薬剤治療の限界を考えましょう。

40歳代男性:通常量のミノキシジルの内服では顔面多毛症が起こりにくい年齢です。
ミノキシジルを内服すると見えない細いうぶ毛も太いうぶ毛に変化します。しかし、本当の太い毛髪までは回復しません。
FUT:1400グラフト(最終グラフト:1457グラフト)。

術前術後写真

【術前】
HN分類(➡ 男性のAGAのHN分類表をご参考ください。):4型。
他院にて脱毛治療薬を処方されている症例です。2022年での知見を考慮すると、ミノキシジルは通常より高容量で処方されています。
薬だけで何とかしたいという願望の結果なので、わからないことではありません。ただし、経過中は副作用に普通以上の注意が必要でしょう。

拝見すると、ミノキシジルによって増毛した太いうぶ毛が丸い額(幼少の頃の額の形)を形成しており、外側の眉毛からも側頭部に向けて太いうぶ毛で繋がりかけています。20歳代でミノキシジルを服用した場合によく見られるミノキシジルによる顔面の多毛症です。
通常は40歳以上の場合はなかなかこのような多毛症にはならないのですが、ミノキシジルによる反応も高い方であると推測できます。そのため、本来AGA脱毛が十分に進行しているはずのM字部も太くなったが長く伸びないうぶ毛でカモフラージュされていて、そこまで薄くないように写真では見えています(写真を参考)。
この症例のようにミノキシジルの感受性が高い場合は、いざミノキシジルの内服を止めようと思っても、止めた後に毛量がグッと減ってしまうので、なかなか止めずらい状況になります。

実際の診察では、AGAによって影響された範囲は広く、AGA 4型と分類できます。
意外と広範囲ですね。
したがって、今回は前頭部全体に渡って植毛術を行うのが無難なため、移植グラフト数も1500グラフト程度の見積もりになります。

また、ご年齢的にはFUEを行うと、それなりのグラフト損失を考慮しなければならないので、どちらかというとFUEよりもFUTを選択する方がよいと考えられます。

遺伝的素因と年齢:父方は3~7型、母方は2型のAGA脱毛者がいます。
ドナーの状態:ドナー密度は平均より低い症例です。
術式の選択:当初はFUEを希望してご来院してこられたのですが、カウンセリングを受けた後にFUTに考えを変更されました。
【手術評価】
移植面積は45㎠、平均移植密度30グラフト/㎠で移植術を行っています。

【手術結果 - 術後6か月目と術後1年目】
移植部位の術前の状態は、ミノキシジルの影響で(雑草のような)丈の短い、しかし、太いうぶ毛が発毛して、それなりに黒く見えています。なので、移植効果は移植グラフト数の割に写真ではわかりにくくなる症例です。
しかし、雑草の中に太くて長く伸びる大木(終末毛=硬毛)が立ってボリュームがアップしたことは、術後経過の写真からもわかるでしょう。
なお、6ヶ月目の青➤まで移植していますが、その後方の若干薄い部分は移植していません。この部位は他人からはわかりにくい部位なので、できるだけ薬剤使用の継続でAGA脱毛をストップさせるのが重要です。
また、移植密度30グラフト/㎠での移植術では、どうしても前頭部の既存の頭髪がAGA脱毛の進行の結果として無くなってしまうと、薄さが目立ってしまいます。したがって、前頭部後方の薄い場所だけでなく、前頭部に残っている既存の頭髪を残すために薬剤継続は必須となります。

術後ドナー部

【ドナー部 - 術後1年目】
今回の症例では、FUT後のドナーの線状のキズは非常に良いという程度ではありません。
キズの中に発毛している頭髪の密度が若干低い状態です。ただし、この状態であっても他人にはわからないレベルなので、多少頭髪が伸びていればわからないでしょう。
(2023年5月 K. Yamamoto記)

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