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Part II 複数回に分けて植毛術を行った症例 『Part Iに続いて2回目の植毛術!メソセラピーの副作用とは?』

Lesson3-2. 2回目の手術ではM字修正とFrontal tuftの密度アップ

2回目の植毛術:M字修正と生え際ラインを下げ、さらに、前頭部正中の密度アップ移植。
FUT、1000グラフト(最終グラフト数:1071グラフト)。
他院で行ったメソセラピーによる副作用も見られました。
将来のAGA脱毛進行予防のため、薬剤内服を併用する症例。

術前・術後写真

【術前】
HN分類(➡ 男性のAGAのHN分類表をご参考ください。):
元々は前頭部が完全に脱毛した4a型。
薬剤の継続使用によりAGA脱毛の進行はみられません。

初回手術から5年たった頃、2回目の植毛術をご希望されてご来院されました。
今回は、1000グラフトの移植術でM字修正を行いたいというご希望でした。
5年経過しても、薬剤を継続されているので、AGAの脱毛進行もなく、将来的にも脱毛が急速に進行していくことはないでしょう。
したがって、カウンセリングで相談の結果、1000グラフトの移植術なので、生え際を若干下げたデザインで、前頭部正中(Frontal tuft)の密度アップも行うこととしました。

でも、ちょっと待ってください。
M字部の後方に、初回手術にはなかったはずの白い円形無毛部が多数あったのです。
問診すると、”脱毛予防のために、メソセラピーを行った”とのことでした。しかし、いつ頃からこのような状態になったのかはご本人も全く自覚がなかったのです。
稀な他疾患ということもあるのですが、問診から推測すると、メソセラピーによる副作用が最も考えられます。報告例は少ないものの、何らかの影響で血流障害が起こると、その部分で小円形の脱毛が起こることがあります。程度によって、再発毛して正常に戻ったり、最悪の場合は永久的に発毛しなかったりします。
なお、メソセラピーの製剤で特に油性製剤を使用した場合、完全な血管閉塞が起こり、毛髪組織の血流障害が原因で永久的に毛が生えなくなってしまいます

薬剤の使用:引き続き、AGA脱毛進行予防に対する薬剤を使用しています。
遺伝的素因:父方と母方共にタイプ5~7型まで進行しています。
ドナーの状態:前回のドナー部のキズは分からない状態になっていました。本来、後頭部の密度が良好な方なので、ドナーの状態もまだまだ余裕で良好です。
術式の選択:初回手術のドナー部のキズは、綺麗に治癒して目で見てもわからないレベルに治っていました。
したがって、今回も安全にFUTを実施することができます。前回と同様に、将来、重度AGA脱毛状態に進行する可能性があるため、当院の方法でのグラフト損失が全くないFUT(FUSS)の術式を選択しています。


【手術結果 - 2回目の植毛術の術後1年目】
移植部:今回の手術で、M字脱毛が修正されました。
また、生え際のラインも若干下がり、Frontal tuft部の密度も遜色のないレベルまで改善しました。

次回は、「浮気心で他院で植毛術、4回目の植毛術を当院で行いました!」に続きます。
ぜひ、ご参考ください。

(2022年9月 K. Yamamoto記)

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